トップページ日記2019-01-10 > 桃

新刊『帯をといたら』(双葉文庫)のカバーイラストが、どう見ても「魔里」時代の桃子。もちろん、そんなことを頼んだ覚えはないし、担当編集者は桃子の和装を見たことないだろうし、関西在住のイラストレーターは桃子の存在さえ知らないだろう。謎だ。

ちなみに内容も、銀座のホステスの下半身事情とかではなく、新機軸の組み合わせ。170冊以上書いてても、まだ書いてない組み合わせがあったことに自分でもびっくり。俺が書いてないだけで、官能小説にはわりとよくあるパターンだけど、初々しく書けているはず。

もうひとつの新刊『鬼門酒場』(光文社文庫)は、「小説宝石」に不定期連載していた連作ものに、新作をひとつ書き下ろしている。この小説の舞台モデルは観音裏の「桃太郎」では? と言われたが、違う。下町ハイボールは隅田川を越えないとうまくない。というか、あっちの文化。東京には下町がふたつある。江戸時代の城下町に端を発する日本橋や浅草と、マジなダウンタウン。黄昏色の焼酎ハイボールを「ボール」と呼ぶのは後者。

個人的に印象に残っている下町ハイボールは、鐘ヶ淵の「丸好酒場」。いまでもやってるかどうかわからないし、味が変わっていない保障もないが、意外な隠し味を使っていて、ほのかに桃の香りがした。

カテゴリー: [日記] - 16:32:12

ページ管理者:草凪 優
イラスト:小玉 英章