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参りました

昨日は入谷のあさがお市、今日からは浅草寺のほおずき市。よく小説のネタにしてるし、しばらく浅草を離れることになりそうだし、忙しいけど近所なのでちょこっと散歩がてら。

あさがおは本当に下町らしい花で大好き。あじさいが終わってあさがおになると、夏って感じがしてきます。しかし……行く前に下駄を新調していったから、もう足が痛い痛い。

まいったな、と思いつつ、前から気になってた寿司屋へ。池波正太郎が愛したという伝説の店なのだが……これがまた……すごかった。ネタのマニアックさもすごいし、おばあちゃんがひとりでやってるのも珍しいのだが……店内の不衛生ぶりが尋常ではない。その話は行く前から知っていて、まあ、おばあちゃんがひとりでやってるんだから、少しくらい行き届いてなくても大目に見ようと思っていたのだが、甘かった。そもそも、なぜ保健所がこの店を見逃しているのか理解に苦しむ。

なんていうか……ただ汚いだけじゃなくて、皿とかコップとか本当に洗ってるのかと言いたくなるだけじゃなくて、魚の入った発泡スチロールが床に無造作に置かれているだけじゃなくて、港の臭いとしか言いようがない悪臭が狭い店にむんむんとこもってて、「鼻が曲がりそう」という表現を久しぶりに使いたくなった。「うちはアンチ・デオドラントという社会運動に参加してますから」と言われたら信じてしまったかもしれない。夢にまでその悪臭が出てくるほどで、こんなことは初めてだ。書いてるいまでも気持ちが悪い……。

しかし、濃ゆい。こんな店が50年以上も続いているなんて、浅草という町は本当に恐ろしい。「これなら回転寿司でも食ったほうがマシ」と言うのは簡単なのだが、う~~~ん。サラリーマンとかならそれでいっこうにかまわないんだろうけど、作家としてそれでいいのだろうかとも思う。安くて快適だからって、回転寿司とかファストフードとか喜んで食ってる作家の作品とかあんまり読みたくないのは僕だけだろうか。批判精神も画一化されそうで。「この店で気持ちよく酒が飲めんのか?」と池波正太郎に問われている気がした。

興味がおありの向きはご一報を。東京にいながらにして、東南アジアの名もない町で虫の唐揚げとか食わされる気分が味わえます。

カテゴリー: [日記] - 13:07:45

ページ管理者:草凪 優
イラスト:小玉 英章